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ナンパ

同窓会で出会いはあるか

同窓会での話。全9話。長いっすよ。

 

同窓会当日

先月小学校の同窓会(クラス会)があった。

集まったのは15人くらいで、知り合いの居酒屋で乾杯。それぞれの近況に始まり、昔の思い出など、みんな大いに盛り上がった。

5年に1回くらいのペースで同窓会がある上、最近はフェイスブックなどもあるので、見た目が変わっていて驚くなんてこともなかった。でも1人女の子が可愛くなっていて、男子の人気を集めていたなぁ。

 

話を聞いていると、みんなもう結婚していたり結婚予定だったりで、気がつけば結婚していないのは実はオレ1人だった(・∀・;) 34歳とはいえ、15人中14人も結婚するかねぇ。もしかすると、結婚してうまく言ってる人たちは出席しやすいのかな…。

 

というわけで同窓会での出会いはありませんでした!

マジですw

以降、同窓会とは関係ない話が続きますw

 

家庭のある人たちを気遣ってか、同窓会は早めの時間設定だった。21時に終了予定。飲みたいやつらは2次会に行けばいい。

21時近くなると少し状況が変わった。同窓会の話を聞きつけたほかのクラスのメンバーが駆けつけたのだ。駆けつけてきたメンバーは以下のとおり。

・杉山(仮名)ヤンチャなやつ。今は家庭を持ち、営業としてバリバリ働く
・大月(仮名)杉山の親友。小料理屋を家族で営む
・須山(仮名)秀才だが若干天然。IT関連。
・小野(本名)巨漢。警備の仕事で独立

さて、上記4人が合流して、またそこから盛り上がった。杉山はしゃべりがうまいので、飲み会のイニシアチブをとるのも杉山だった。※ちなみに須山はこのあとほとんど登場しません。

みんなたくさん話したところで、時間もそろそろということになった。家庭のある人は家路に着き、もっと飲みたいやつらは2次会へ行くかという話になり、上記4人と、もともといたメンバーの4人のの合計8人で2次会へ行くことになった。全員男だった。

 

杉山「ちょっとさ、行ったことない店なんだけど、知り合いのスナックのママに今度行くからって言ってあってさ、そこ行かねーか?」

 

杉山と大月はよくスナックやガールズバーやらで遊んでいるらしく、そのつてで知り合いのスナックに行きたいと提案。オレは内心、スナックに行くには大勢だし安い居酒屋でいいんじゃないかと思っていたけど、反面どこでもいーやという気持ちだった。

ほかのメンバーも同じで、まあどこでもいーよって感じだったので、みんなでそのスナックに行くことになった。

 

さて、みんなでスナックへ行くことに

杉山「その店行ったことねーからさ、若い姉ちゃんとかいなかったらゴメンね~。」

大月「てかその店大きいの?座れんかな。」

杉山「わかんねー。やばかったらすぐ出ようぜ。」

 

裏路地に入って、ひっそりとたたずむスナックに到着。ドアを開ける。

 

杉山「こんばんはー。」

ママ「あー!杉山さん!」

杉山「8人連れてきちゃったんだけど。」

ママ「えー、7席しかないよー!」

 

マジか。しかも先客が1人いた。まあ立ち飲みでもいいよってことでみんなで入ることにした。俺らが店に入ることになって、申し訳ないことに先客の方は帰ることになってしまった。

店はママとおばさん従業員の2人体制。とりあえずみんなビールで乾杯して、普通に話をして楽しんだ。

 

40分ほど経ったときだろうか、店に1人の野暮ったいオババが入ってきた。

 

ママ「あらー、たか子さん。」

たか子「いっぱいだねー。」

満席だと見てたか子は帰ろうとするが、俺らみんなで引き止める。

杉山「たか子入りなよ!」

大月「ここ座っていいから!」←オレのひざの上を指す。

ケイ「おう、たか子のことみんな待ってたんだよ!」

たか子「え~、いいのかい?」

 

ということでたか子(60)が合流することになった。

ここからはメンバー全員でたか子をひたすらイジることに。

 

大月「あれ、たか子ブラしてないんじゃね?」

たか子「あたしゃね、ブラはしないんだよ!」

小野「さっきからケイがたか子の胸ガン見してるぜ?」←ホントは見てない

杉山「たか子、今日この中から1人持って帰っていいから。」

メンバー「じゃオレが(-o-)/」「オレが(-o-)/」「オレ(-o-)/」「オレ(-o-)/」←ダチョウ倶楽部のアレ

メンバー「どうぞ!」←オレを指す

ケイ「なんでだよ!」

たか子「あたしゃね、うまいんだよ!」

ケイ「ヤメロwww」

大月「やったなケイ。」

杉山「たか子もうアガってっから、好きにしていーぞ。」

ケイ「うるせーよw」

 

男たちの夜は更けていく…

 

そして出会い

結局オレとたか子は結ばれることなく、1時間半くらい飲んだところで店を出た。

杉山「悪りーね、おばちゃんしかいなくて!」

と皆に詫びるが、別に誰も気にしていない。というかむしろたか子と絡めてとても楽しかった。

杉山「もう1軒いくぞー。今度はよく行く店でいいところだから。」

というわけで3次会へ。またもやスナックだ。時間は0時半を回っている。今までいた店はちょっと駅から離れたところだったけど、今度は駅に近いところだ。

 

駅前を歩いて店を目指す途中、雑居ビルの下で座っている女の子がいた。このとき雨が降り始めていたので、雨宿りをしているのだろうか。それとも、ひざに顔をうずめているので、酔っ払っているのかもしれない。

メンバーのうちの何人かは、その子が目に入ったと思う。オレも気になった。自分1人だったら声をかけていたかもしれないけど、さすがにみんなでいるときには無理だ。

と思っていると、にやけた小野が女の子の方を指してオレにこう言った。

 

小野「おいケイ、行ってこいよ。」

 

まあよくある男同士のフザけたノリだったけど、オレにとっては絶妙なパスだった。

 

ケイ「ん?じゃあ行ってみるか。みんな先に行ってて、あとで合流するわ。」

小野「おう、わかった!」

 

みんなは先にスナックへ向かった。

オレは女の子に近づいて、となりに座った。

 

ケイ「ねえ、大丈夫?」

 

女の子が顔を上げる。

 

女の子「あ、はい。大丈夫です。」

ケイ「お酒飲んだの?」

女の子「飲んでないです。お迎え待ってて。」

 

女の子は笑顔というわけではなかったけど、割りと普通に話してくれた。

バイトの帰りで、終電を逃してしまったらしい。家はとなりの駅で、歩いて30分くらいだから普段は歩いて帰るんだけど、この日は夜になって雨が降り始めたせいで傘も持っていない。親に迎えに来てもらおうと電話し続けているけど、もう寝てしまっていて出ないらしい。バイトの疲れもあって、座り込んでしまったとのこと。

話している途中で、小野が戻ってきた。何しに来たのか、冷やかしは困るぜ!

 

小野「ほらよっ!」←小野はオレにペットボトルの水を1本投げた。

ケイ「お、サンキュー。」

 

オレはすごい喉が渇いていたので、水をゴクゴク飲んだ。小野も意外と気が利く。

女の子の名前はかなえ。大学3年生の21歳。細身で、可愛くて美人。

 

かなえはこの人に少し似てる。

かなえはこの人に少し似てる。

 

5分くらいかなえと話していた。相変わらず親御さんは電話に出ないし、雨も止まなそう。

 

ケイ「じゃあ、タクシーで送るよ。オレが出すから。」

かなえ「えー、でも悪いです。」

ケイ「家までタクシーで送って、オレはそのままタクシーで駅まで帰ってくるから。」

 

こんなやり取りを重ねつつ、結局2人でタクシーにのることに。(本当はオレまでタクシーに乗る必要は無かったんだけど、少しでも一緒にいようと思った)

タクシーの中でも結構話した。かなえはファッションこそお姉さん系だけど、しゃべると可愛らしく、フワッとしている。

家に近づいてきた。

 

ケイ「ライン交換しよう。」

かなえ「はい、わかりましたっ。」

 

タクシーを降りてしまう前にライン交換。そして家の近くに到着。

 

ケイ「それじゃ今度飲みにでも行こう。」

かなえ「はい。ありがとうございました(^-^)」

 

若干社交辞令的な挨拶をしてお別れ。オレはそのままのタクシーでスナックへ戻る。スナックへ入ると、みんながワイワイやっていた。

 

杉山「おい、どーだったんだよ?」

ケイ「家まで送ってきた。」

大月「おいマジかよ。やるな!」

 

そんな感じで、またみんなで飲みスタート。オレは小野のとなりに座る。

しばらくすると小野が話しかけてきた。

 

小野「オマエ、あの子ともしうまくいったらオレにおごれよ~。」

ケイ「なんでだよ?」

小野「水持っていってやったじゃん。」

ケイ「あー、サンキュー。オレすげー喉渇いてたんだよ。助かったわ。」

小野 「え、オマエが飲んだの?」

ケイ「え、あの水は女の子にか(・∀・;)」

小野「オメーばかじゃねえのw」

 

そりゃそうだ。小野は女の子が酔っ払って座り込んでると思ったわけだから、水は当然女の子に持ってきたはずだ。でもオレはそれを1人で飲み干してしまった(・∀・;)

いやー、こういうところが男として足りないんだろうな(・∀・;)

 

祭りのあと

飲みが終わって、解散。もう夜中の3時だ。

 

ケイ「かなえちゃん、話してくれてありがとね。無事に着いたみたいでなにより。オレは今飲みが終わったヽ(゚∀゚)ノ!」

かなえ「送らせてしまってごめんなさい(´Д` )本当に助かりました!ありがとうございます」

 

かなえとラインでのやり取りが始まった。

問題は次の日も連絡がくるかどうかだけど…

 

ケイ「勉強中かい?」

かなえ「ちょうどDVD見終えたところ!感動しちゃった(^ ^)」

 

おー、きたきた。ひと安心。かなえは返事が早く、内容もちゃんとしている。学校のレポートをやりながらでも返信してくれる。

 

ケイ「お、DVDか。何見たの?」

かなえ「ブローン・アパート」

ケイ「へぇ、見たこと無い!どんな感じだった?」

かなえ「んー愛情の心地よさに触れた感じ(´∀`*)」

ケイ「むー、愛情か。イイ感じだな(^ ^)映画好きなんだね。」

かなえ「そう、結構好きなの!」

ケイ「( ・∀・) イイネ!何系でもいけるの?」

かなえ「うん、いける!」

ケイ「おー、頼もしい!今度映画行こうね!」

かなえ「昨日会ったばかりでどんな人だか分からないからちょっと不安(´Д` )でも映画は気分転換にもなるしいいかも!」

ケイ「そりゃ不安だよね、あんなところで話しかけちゃったし。でもあんなところでうずくまってたら危ないよ(><)」

かなえ「ずいぶん待ってたからつい疲れちゃって…無防備でした、すみません(´・_・`)」

↓そして、ナンパしたことをごまかす( ̄▽ ̄)

ケイ「そーだったんだぁ。オレの友達がかなえちゃんに気づいて、酔いつぶれてるんじゃないかって。それでオレが行ってこいってことになったんだ。」

かなえ「全然知りませんでした。ご心配掛けちゃいましたね(´д`)しっかりしなきゃダメですね…」

 

日曜日でオレはヒマだったので、趣味、遊び、酒、恋、たくさん話すことができた。記録を見ると、なんと5時間もラインのやり取りをしていたようだ。

 

かなえ「今からプレゼンの準備もしなきゃで忙しくなるから、今日はこのへんで(;д;)」

↑こういう具合に、最後はちゃんと断りを入れてから会話を中断する律儀な子だ。

 

ひとつ気になることが。やり取りのなかでこんなセリフがあった…。

 

かなえ「私、多分けいさんが思ってるような子じゃないですよ」

 

この言葉が妙に気になった。私はマジメですと言いたいのか、それとも遊び人だと言いたいのか。または他の何かを暗示しているのか。

 

次の日…

 

ケイ「かなえはしっかりしてんな~じゃあ、しばらく忙しそうだから、飲みに行くのはきついかな?」

かなえ「この先行ったら実習とか検定とかでもっと忙しくなるから今のほうがまだマシなのかも(´・_・`)」

ケイ「まじか(;・∀・)そりゃ大変!今週行ける?いろいろ話聞いてみたいしね!あ、もちろんおごるぜ!」

かなえ「都合がいいのは9日、10日ですね!」

ケイ「じゃあ、週の真ん中水曜日でどう?」

かなえ「大丈夫ですよ!」

 

よしヽ(゚∀゚)ノ

 

かなえは来るのか

かなえと飲みの約束をすることができた!

 

そして当日・・・

朝ラインを入れる。

 

ケイ「おはよ!今週ずっと暑いみたいね!今日19:30ごろでいいかな?」

かなえ「分かりました!」

 

そして夜、会社をいそいで出る。

ホントに来るかどうか。最後の砦。

そしてかなえにラインを入れる。

 

ケイ「着いたら連絡くださーい!」

 

10分後・・・

 

かなえ「着きました!」

 

かなえは現れた。青のトップスに、千鳥格子のタイトスカート、お姉さんぽいファッションだ。そしてやっぱり美人。

 

かなえ「こんばんは~(^-^)」

ケイ「おっす!」

 

かなえは、友達とはいつも金蔵や庄屋に行っているらしいので、少し違うジャンルのお店に連れて行こうと考えていた。第1候補で行こうと思っていた場所はあいにく満席。第2候補のイタリアンダイニングバーに入った。

2人ともビールを注文。ビールを飲めるというところがすごく好感がもてる。同じ飲み物を飲むというのは心地がいいもんだ。

 

ケイ&かなえ「かんぱ~い!」

 

生ハムやピザなんかも注文した。

 

かなえ「おいし~ですね(^-^)!」

 

飲んでも食べても笑顔で答えてくれて、とても感じがいい。かなえの学校での勉強、趣味のダンス、好きな音楽の話など、いろいろ聞いた。100%気が合うかと言えば、今のところそんなでもない。でも、飲み進むにつれて、2人の間の壁もなくなってきたし、盛り上がりも及第点。

途中で気づいたんだけど、かなえは天然っぽいところがある。

 

かなえ「パクパクパク」←なんか、口をパクパクさせている

ケイ「なにしてんの?」

かなえ「なんか変な音がするー!」

ケイ「そうだねw」

 

かなえはとてもカワイイ。

2人で4杯ずつくらい飲んで、10時半くらいになった。

 

ケイ「お互い明日もあるし、そろそろ行こうか。」

かなえ「はーい(^-^)」

 

2人とも同じ路線なので、電車で一緒に帰る。電車の中でも結構しゃべった。実は結構飲むほうだと言うかなえ、普段は友達と飲み放題に行って10杯くらいのむらしい。

オレはもうちょっとかなえと一緒にいたいなと思った。

 

魚民

断られるかなと思いつつも、勇気を出して誘ってみた。

 

ケイ「もう1杯だけいくか!」

かなえ「いきますか~(^o^)/」

 

お、乗ってきてくれた!かなえの最寄り駅で降りることにした。

魚民に入って、再びビールで乾杯!話も盛り上がって、1軒目より踏み込んだ話もした。

 

ケイ「やっぱり30代とかはオッサンに入る?」

かなえ「そんなことないですよ~。同級生で30代の人と付き合ってる子とかもいますよ!」

 

なるほど。希望が湧く事実だ(゜ロ゜)

 

かなえ「まだ経験無い子も多いんですよ~。」

ケイ「そうなんだ(゜ロ゜)」

 

なるほど、女子大だとそういう子も多いんだな。最近の若い男は草食とか言われているし、意外と経験の無い子は多いのかもしれない。

いやー、ホント楽しい。飲めば飲むほどかなえと打ち解けてきた。でに、魚民では3杯くらい飲んだら帰ろうと思っていた。オレは最後にジムビームのロックを注文。かなえは普段ウイスキーは飲まないらしいけど、オレに合わせて飲んでくれた。

 

ケイ「お互い明日もあるし、そろそろ行こうか。」

かなえ「はーい!」

 

魚民を出て、かなえの家まで歩いて送っていくことに。

歩いているときも楽しく話した。そんで、酔った勢いで手を握ってみる(≧▽≦)ノかなえは別に嫌がらない。至福のときだ。

2人はノリノリだったので、ちょっと言ってみた。

 

ケイ「ウチくる?」

かなえ「お家ですか?いいですよ~。」

 

マジか(゚∀゚)!いいのかな。

タクシーを拾ってオレん家へ。15分ほどで我が家に到着。

 

かなえ「なんか広いですねー!」

 

オレん家はアパートだけど、1人暮らしにしては2DKと若干広め。

リビングのテーブルの前にちょこんと座るかなえ。

 

かなえ「のどかわいたー。」

ケイ「麦茶でいい?」

 

一緒に酒を飲もうと思ったけど、それよりのどが渇いていたらしい。まあオレものどが渇いていた。

 

かなえ「少し酔ったかも~(*^-^)」

ケイ「最後のジムビームがきいたんじゃね。ベッドに横になれば?」

 

ベッドに転がるかなえ。オレもそばに行く。

さっき魚民で、大学には経験の無い子も結構いると言っていたが、かなえ自身もその1人だそうだ。もしかしたらとは思っていた。でも高校時代には彼氏もいると言っていたし、こんな細くてキレイな子がそうだとは。

 

朝を迎えた

まだ朝の6時過ぎだ。

 

かなえ「シャワー借りていい?」

 

かなえは一度家に帰ってから大学に行くと言うので、早起きしたらしい。

シャワーを浴びたあと、ドライヤーで髪を乾かし、昨日着ていた服に着替えた。

 

かなえ「駅どっちだっけ?」

 

もう行ってしまうのか。もうてょっとゆっくりしていけばいいのにと思ったけど、学校に行く時間を考えると確かにもう行かなければならないだろう。

玄関で見送ってさよならをした。

オレはかなえと一緒にいられたことがとても嬉しくて、とても気分がよかった。かなえは可愛いし性格もいい。特に性格のよさを鑑みると、近年出会った女の子の中でも1番だった。もともと惚れっぽいのもあって、オレはもうかなえのことが好きになっていた。

かなえを送ったあと、とりあえずラインを入れておいた。

 

ケイ「二日酔いとかしてない?とにかく、今日は眠いし大変だな!」

 

その日はかなえも大学で忙しかったのだろう。返信が来なかったので、夜にもう1通メッセージを送っておいた。学校のあと美容院に行くと言っていたので…

 

ケイ「美容院いった?」

 

次の日・・・・・・

 

かなえは大学も多い。これからさらに実習なんかも増えて忙しくなると言っていた。

 

次の日・・・・・・

 

ええと・・・・・・

 

返信がこねえ(・∀・;)
ラインを入れてみても既読にならない。
マジか。あんなに楽しく過ごしたのに。信じたくないけど、もう連絡を取りたくないということか。

もしかしたら事故にあったとか!携帯無くしたとか!と必死に肯定的に考えてみるけど、なんか無理がある。どうすりゃいい。連絡が取れないことには話も聞けない。

たぶんオレは切られたのだろう。でもどうしてもその真意が知りたい。いや、できれば何かの間違いだと信じたい。

連絡を取るにはかなえのバイト先に行くか、駅で待ち伏せするくらいしかない!←ストーカじゃんw

さすがにストーカーにはなりたくない。でも会いたい。よし、ちょっとストーカーの定義を調べてみよう。すると、ストーカー規正法ではこうなっているらしい↓

「この法律において「ストーカー行為」とは、同一の者に対し、つきまとい等を反復してすることをいう。」

とある。なるほど。「反復」するとストーカーになるんだな。ならば1回だけならいいのだろう!しらんけど。
・・・・・・・・・・
数日後の朝、かなえの最寄り駅に立ち寄ってみることにした。

ちょっと待って現れなかったらあきらめよう。と思いつつ、改札をくぐる・・・。
・・・あれ?今のかなえじゃね?
オレは絶妙な時間に駅に着いたらしく、早速かなえを発見した。すれ違いでかなえは駅の構内に入っていったので、オレも引き返す。朝はいつも急いで出ると話していたかなえ、歩くスピードはとても速い。

プラットホームで立ち止まったかなえに話しかける。

 

ケイ「おい。」

かなえ「おー。」

 

かなえは少し芝居がかった表情で驚きを見せた。

 

ケイ「悪いね。突然会いに来るのはこれで最後にするから。」

かなえ「うん。」

 

電車がすぐ来たので、2人で乗る。下り方面の電車なので、隣同士で座ることができた。

 

ケイ「なんで連絡くれなかったの?」

かなえ「やっぱり、学校も忙しくなるし、男の人と会ってる場合じゃないなって。」

ケイ「一緒に飲んで、オレはすごい楽しかったよ。」

かなえ「私も楽しかったけど・・・。軽率だった。」

 

目的の駅に着くまで20分ほど、ほとんど沈黙が制する会話だった。オレは自分の想いも伝えたけど、話が進展することはなく、駅で別れた。

なんとなく分かってはいたけど、やっぱりショックだった。

 

かなえ、ありがとう

傷心のオレは後日、いつも飲んでいるバーに行き、マスターにこれまでの経緯を話した。

 

マスター「まあ処女を捨てたいって気持ちもどっかにあって、そういう興味もあったんだろうけど、まだケイ君に対する想いは無かったんだろうね。好きでもない男と寝たことで「失敗」としてカウントされちゃったんだよ。」

ケイ「なるほどね。」

 

※後日ホンマでっかTVを見ていたら、こんなこともやっていた。「ビールグラス効果」というらしい。イギリスの研究結果で「男はビール3リットル、薄暗い部屋で煙をたいて、1.5メートル先の女」と言う条件で、普段目もくれないような女に手を出す傾向があるとのこと。条件がややこしいけど、それくらい男は酔った状態でも相手に対する判断ができるということらしい。
一方、女はちょっと酔っている状態でも相手に対する判断が弱まってくる、クラクラしている状態だと感情もクラクラするとのことだ。普段なら拒否するであろう相手でも、酔っているときなら受け入れてしまうことがあるらしい。

 

マスター「オレはね、本命の女ほど時間をかけるというか、わざとそういうエロい方向にもっていかないようにするからね。」

ケイ「そっかぁ。マジ失敗したわー。あんないい子なかなかいないのに。」

 

マスターの言葉に納得した。

かなえの「軽率だった。」この言葉がすべてを表していた。かなえにとっては「一夜の過ち」だったのだろう。文字通りの過ち。

 

かなえにとって悪い思い出となっているなら申し訳ない。もっと大事にすればよかった。

もっと、一緒に映画を観たり、水族館に行ったり、公園でフリスビーを投げたりしたかった。そうできたはずなのに。
さようなら、かなえちゃん。

m(. .)m

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